初めての彼氏⑤
ー崩れる瞬間ー
色々、書いてきましたがその当時は本当に好きでこの人を支えてあげようと思っていました。
しかし、客観的に見れば別れた方が良いのは一目瞭然ですよね(笑)。
その状況で一番心配し助言してくれたのは年の離れた姉でした。
「今は好きだから言われてもわからないとは思うから
したいようにしたらいいと思う。でも、未来を想像して
自分が苦しくない道を選んだ方がいいよ。」
色んな人に助言を貰った中で一番記憶にある言葉です。
私が付き合った事は否定はせず、付き合った事を間違ってるとは言わず、私を尊重した言い方をしてくれた姉の言葉に救われた様な気がしました。
しかし、この時すぐには踏み切れず1週間程が経った頃ある出来事が起こりました。
大学に進学し初めて高熱を出したのです。
40℃までの発熱をし(溶連菌感染でした)何もできなくなった時、Sがわざわざ一人暮らしだからと来てくれたのです。
私は心配してくれてるんだ、ちゃんと好かれてるはいるんだと思っていました。
しかし、私の家に来るなりSは
「俺、ゲーセン行ってきていい?」
言葉を失いました。今、思い出しても泣きそうですね(笑)。
実際、その場では悲しいのと体調が悪いのでぼろぼろ泣きながら、自分と一緒にいてほしいと懇願しました。
しかしSには届かず朝方に来て、ゲームセンターに出掛けて行ったSが帰ってきたのは夜の20時頃でした。
Sの帰りを待っている間、泣きながら自分はやっぱり都合の良い存在でしかない事、好意ではなく共依存の様な関係である事に気付きました。
姉に言われた苦しくない道をひたすら考えました。
Sと一緒にいる未来の想像をしても明るい未来は想像出来ず、終わらせるしかお互いに救われる道はないと決意したのでした。
帰ってきて申し訳なさそうにしているSにその日は話が出来ず(ただのへたれ)、翌日に話をしたのでした。
fin.♡